「自分からやる子」に育てたい親へ!『モンスター三つ子男子の母ちゃんが見つけた 子どもに伝わる魔法の“ほめ方・叱り方”』から学ぶ3つの実践ヒント

子育て

「どうすれば自分からやってくれるの?」「やる気を伸ばすほめ方?」「心が折れない叱り方?」そんな子育ての悩みを抱える親御さんへ。

『モンスター三つ子男子の母ちゃんが見つけた 子どもに伝わる魔法の「ほめ方」「叱り方」』は、学級崩壊の危機にあった三つ子男子を見事に自立させた著者・島谷留美さんが、自ら編み出した「魔法の言葉がけルール」を紹介する一冊です。

本書では、多胎育児のリアルエピソードを交えつつ、「聞く力」「ほめ方」「叱り方」「話し合う力」「ずぼら力」など7章の構成で子どものやる気を引き出す方法を解説。

私自身も3人の子を育てる中でこれらを実践し、子どもたちの主体性が劇的に変化したことを実感しました。

この記事では、本書の核心をギュッとまとめた要約と、すぐ使える3つの実践ヒントをご紹介します。

こんな人におすすめ
  • 子どもが「自分から動ける子」になってほしいと願っている方
  • ほめ方・叱り方に悩んでいる親御さん
  • 子どもの反応に振り回され、疲れてしまっている方
  • 親子で自己肯定感を上げていきたい

やる気を伸ばす3つのポイント

①「聞く力」で、子どもの本音を引き出す

子どもに本音を話してほしいと願う親ほど、つい先回りして問い詰めたり、アドバイスを押しつけてしまいがちです。しかし、本書が伝えるのは「親が待つこと」の大切さ。

私自身も、「脳内ストップトレーニング」を意識し、口を出したくなる衝動をグッとこらえるようにしています。

そして、子どもがぽつりとつぶやいたり、話しかけてくれたときはチャンス。

「はふへほ+そ」の相槌を使って、心の扉をそっと開きます。

例:「ははぁん」「ふーん」「へえ」「ほう」「そうなんだね」

この“ゆるい相槌”を意識するだけで、子どもが次の言葉を続けやすくなります。さらに一歩進めて、子どもの言葉を「反復」または「言い換え」して気持ちを確認してみましょう。

例:「むかつくわー」
→(反復)「むかついてるんだね」
→(言い換え)「むかつくことがあったんだね」

話が続くかどうかは子どもに任せてOK。大人が無理に話を広げようとせず、「共有」「共感」にとどめることで、子どもが安心して話せる関係が築けます。

②「ほめ方」「叱り方」は、「いま、ここ」「理由」「親の気持ち」を意識する

「すごいね!」「えらいね!」「またできなかったの?」
つい口にしてしまうこれらの言葉――実は、子どものやる気を削いでしまうこともあるんです。

本書では、「評価」や「レッテル」になりやすい言葉は避けて、“認められる体験”を届ける声かけが大切だと教えてくれます。

ポイントは、次の3つ:

  • いま、ここ(実際に目の前で起きている行動や出来事)
  • 理由(ほめたい・叱りたいと思った背景)
  • 親の気持ち(事実に対して自分がどう感じたか)

たとえば、鉄棒で逆上がりができたとき――

❌「できたの?すごいね!」
⭕「逆上がりができたね!途中であきらめずにがんばったから、ママ、うれしいな」

このように、“行動のプロセス”とそれに対する親の気持ちを伝えることで、子ども自身が「なぜできたのか」を振り返る習慣が育ちます。

叱るときも同じです。頭ごなしに怒るのではなく、事実を受け止め、「なぜ困っているのか」「親としてどう感じたか」を伝えます。

たとえば、お片付けをせずにゲームしているとき――

❌「やることやらずにゲームばっかり!たまにはお片付けしてよ!」
⭕「散らかってるなかでゲームしてるね。先にお片付けしてくれると、パパが掃除機かけやすくて助かるよ」

このように伝えることで、子どもは責められていると感じることなく、自分の行動を見つめ直すきっかけを持てるようになります。

すべてを完璧に実践するのは難しいですが、ちょっとした言葉の“選び方”ひとつで、子どもとの関係がぐっとあたたかく変わっていくことを実感しています。

③「自他分離」で子どもの人生を信じる

親としては、子どもに失敗させたくない、つまずかせたくないという気持ちがどうしても強くなりがちです。しかし、本書はこう伝えています。

「転ばせてなんぼ」

そう、失敗も成功も含めて、それは子ども自身の人生の一部
それを親が先回りして取り上げてしまうと、成長するチャンスを奪ってしまうことにもなるんです。

この考え方は、アドラー心理学の「課題の分離」にも通じています。
つまり、「誰の課題か?」を冷静に見極め、親は子どもの課題を“背負いすぎない”勇気を持つことが大切なのです。

私自身も、

  • 「困るのは子ども自身」
  • 「成功も失敗も、責任を取るのは子ども」

と意識できるようになってから、気持ちがぐっと軽くなりました。

もちろん、放任ではありません。
「自分にできる範囲」でサポートする。でも、それ以上は子どもが結果を出すまで信じて任せる。

たとえば、悩んでいる様子を見たときも、
「こうしたら?」「やってあげるよ」ではなく、我慢してじっと見守る。

そんなふうに距離を取りつつも見守るスタンスが、
親の心をラクにし、子どもの自立心や考える力を育てると実感しています。

まとめ

『モンスター三つ子男子の母ちゃんが見つけた 子どもに伝わる魔法の「ほめ方」「叱り方」』は、
ただの“しつけ本”ではありません。
怒鳴るでもなく、甘やかすでもなく、**「子どもが自らやる気を出す関わり方」**を教えてくれる実践書です。

私自身、3人の子育てに日々奮闘する中で、本書から得た3つのヒントがとても心強い味方になっています。

「聞く力」で、子どもの本音を引き出す

「ほめ方」「叱り方」で、行動の理由や感情に気づかせる

「自他分離」で、子どもの人生を尊重する

これらはすべて、親が「子どもをコントロールしようとする」のではなく、
**子どもを信じて“見守る勇気”**を持つことから始まります。

完璧な親になる必要はありません。
少し立ち止まって、言葉のかけ方や距離感を見直すだけで、
子どもとの関係が驚くほどやわらかく、前向きなものに変わっていきます。

この3つのポイントを意識して、今日もまた子どもたちと向き合っていこうと思います。

書籍情報

【書籍名】モンスター三つ子男子の母ちゃんが見つけた子どもに伝わる魔法の「ほめ方」「叱り方」

【著者名】島谷留美

【出版社】講談社

【出版日】2022/4/14

【項数】208ページ

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