【書評】『人は聞き方が9割』(著)永松茂久─話すのが苦手でも大丈夫!人に好かれる「聞き方」3選

会話

「何を話せばいいかわからない」「沈黙が続くと気まずい」
――そんなふうに、会話に苦手意識を持っていませんか?

実は私もそうでした。
人と話すのが得意ではなく、「もっと話をふくらませなきゃ」「気の利いたことを言わなきゃ」といつも空回り。
“会話がうまい=話す力”だと思い込んでいたんです。

でも、『人は聞き方が9割』(永松茂久 著)を読んで、その思い込みがガラッと変わりました。

著者が教えてくれるのは、「人に好かれるのは“話し上手”より“聞き上手”」ということ。
しかもそれは、知識や技術ではなく、表情や態度、ちょっとした一言の工夫で誰にでもできることなのです。

この記事では、私がこの本を読んで「これならできそう!」と感じた、人に好かれる「聞き方」3選をご紹介します。

こんな人におすすめ
  • 何を話せばいいのか、いつも頭の中が真っ白になる
  • 会話が続かず、沈黙の時間が怖いと感じている
  • 「もっと上手に話せたらいいのに」と思っている
  • “話し上手”じゃなくても大丈夫な人付き合いを知りたい

人に好かれる「聞き方」3選

① 魔法の傾聴で「聞く姿勢」を示す

人は「ちゃんと聞いてもらえている」と感じたとき、心を開きます。
本書では、以下の5つのリアクションを「魔法の傾聴」と呼んでいます:

  • 表情:穏やかな顔で安心感を
  • うなずき:テンポよく、相手のペースに合わせて
  • 姿勢:身体を相手に向け、身を乗り出すように
  • 笑い:共感や親しみを込めて笑顔で
  • 感嘆:「すごい!」「へぇ〜!」など素直な反応を

これは話す内容以上に、「あなたの話に関心があります」という態度を伝えるための、誰でもできるシンプルな工夫です。


② 否定しない・共感する姿勢を持つ

話をしていて「いや、それは違う」「でもさ」と否定されると、誰だって心を閉じます

本書では、否定的な反応は言葉だけでなく、表情や態度にも表れると説きます。
・そっけない態度
・相手を見ない
・眉間にしわを寄せる
──こうした“無意識の否定”も相手を傷つける要因に。

代わりに、「そうなんですね」「わかります」といった相手に関心を持つ共感の言葉、態度を添えるだけで、会話はぐっとやわらかく、安心できるものになります。


③ プラス一言で会話をつなぐ

「何を話せばいいかわからない」「会話が続かない」
──そんなふうに悩んでいた私にとって、いちばん効果を感じたのがこの“プラス一言”でした。

たとえばこんなふうに:

  • あいさつ+一言:「こんにちは」+「今日は暑いですね」
  • リアクション+一言:「すごいですね!」+「どうやったんですか?」
  • 共感+一言:「そうなんですか」+「私もそれ好きです」

たった一言添えるだけで、会話はぐっと自然に続き、相手との距離も近づいていくのを実感しました。

しかも、難しい話題や知識はいりません。
「共感」「リアクション」「質問」などをほんの少し意識するだけで、相手に興味を持っている気持ちが伝わるのです。

大切なのは、完璧な返しよりも、“あなたの話をもっと聞きたい”という姿勢。
その気持ちが一言にこもるだけで、会話はもっと楽しく、あたたかいものになります。

まとめ

✅ 表情・姿勢・うなずきで「聞いてますよ」と伝える

✅ 否定せず、共感の言葉や態度で受け入れる

✅ 「プラス一言」で自然に会話をつなぐ

本書を通して、「話すことが苦手=コミュニケーションが苦手」ではないと知ることができました。

聞く力とは、相手の心に寄り添い、「あなたを大切にしています」と伝える力。
それはちょっとした意識で誰でも実践できます。

大切なのは、話すことではなく「どう聞くか」
それを知るだけで、人とのつながりが少しずつ変わっていく――そんな勇気をくれる一冊でした。

書籍情報

【書籍名】人は聞き方が9割

【著者名】永松 茂久

【出版社】すばる舎

【出版日】2021/12/9

【項数】240ページ

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