【書評】『世界最高の雑談力』(著)岡本純子──雑談が武器になる!今すぐ使える実践テクニック3選

会話

「初対面の人と何を話せばいいか分からない」
「会話が続かず気まずい沈黙になってしまう」
そんな悩みを持つ方におすすめなのが、コミュニケーションの専門家・岡本純子さんの著書『世界最高の雑談力』です。

本書では、雑談を単なる“暇つぶし”ではなく、信頼関係を築き、人間関係を広げる最強の武器として位置づけています。
そのうえで、誰でも使えるシンプルなテクニックから、相手の心をつかむ本質的な会話の姿勢まで、具体的に解説しています。

今回はその中から、特に印象に残った3つの実践ポイントを紹介します。

こんな人におすすめ
  • 「雑談が苦手」と感じる
  • 職場や取引先とのちょっとした会話で何を話せばいいか迷う
  • 雑談をきっかけに信頼関係を築きたい

実践テクニック3選

① 会話が広がる「質問力」:ど×5W1H×3おの方程式

雑談の基本は「質問すること」。ただし「はい・いいえ」で終わる質問では会話が途切れてしまいます。


そこで本書で紹介しているのが「ど × 5W1H × 3お」の組み合わせ。

  • ど×5W1H:Why(どうして)/What(どんな)/Who(どんな人)/When(どんなとき)/Where(どこの)/How(どのように)
  • 3お:お好きですか?/おすすめですか?/思いますか?

このように質問すると、会話が途切れず自然に深まります。

例:

  • 「どんな映画がお好きですか?」
  • 「どこのお店がおすすめですか?」
  • 「どうしてそう思いますか?」

テンプレとして覚えておくと、初対面やビジネスの場面でも安心です。

② 相手を心地よくさせる「聞き方」

雑談の主役は自分ではなく相手。本書では「話すこと」以上に「聞く姿勢」が強調されています。

  • 相づちを打つ
  • 笑顔でリアクションする
  • 相手の言葉を少し繰り返す(オウム返し)

といった小さな工夫で、相手は「もっと話したい」と感じます。
聞き上手になることで、会話は驚くほどスムーズに流れていきます。

③自分の話を“相手目線”に変える「3K」と「ビフォーアフター」

雑談が苦手な人ほど、「何を話したらいいかわからない」「話しても盛り上がらない」と感じがちです。本書では、そんな悩みを解消するためのヒントとして、「自分の話し方」を工夫する重要性が説かれていました。

ポイントは2つあります。


📌① 話題は“3K”で選ぶ

「相手にとっての3K」──

  • 関係のある話
  • 関心のある話
  • 価値のある話

この3つを意識するだけで、相手の興味を引きつけ、自然と会話が深まっていきます。具体例も挙げられていました:

  • 【関係】:お金、身近さ、便利さ、インパクト、悩み
  • 【関心】:新しい情報、苦労話、有名人、流行、告白
  • 【価値】:相手に役立つ話、相手の価値を認める話

雑談といえど、相手の視点に立って話題を選ぶだけで、印象や距離感がまったく違ってきます。


📌② 話には「ビフォーアフター」の流れをつける

さらに、人は**“物語(ストーリー)”に惹かれる生き物**だという視点も重要です。

特に──

  • 「昔はこうだったけど、今はこう」
  • 「できなかったけど、できるようになった」

といった**“変化”や“成長”のエピソード**は、相手の関心を集め、共感を生みやすくなります。

日常のちょっとした出来事でも、「ビフォーアフター」で語るだけで、話がグッと魅力的になる。これを意識するだけで、雑談力はワンランクアップする──この気づきは非常に実用的でした。

要約・まとめ

✅ 「ど×5W1H×3お」で質問力を磨く
✅ 相手を主役にして聞く姿勢を大切にする
✅ 「3K」と「ビフォーアフター」で自分の話を相手目線に

『世界最高の雑談力』は、会話に苦手意識がある人でもすぐに実践できる具体例が満載です。
私自身、本書を通じて 雑談とは相手との信頼関係を築くもの であり、自分の話よりも相手の話に耳を傾け、気持ちに共感することが大切 なのだと学びました。

雑談の考え方やテクニックを一つでも取り入れるだけで、会話に対する苦手意識は自然と薄れていきます。
雑談が得意かどうかは才能ではなくスキル。今日から一歩踏み出して、雑談を“武器”にしてみませんか?

書籍情報

【書籍名】世界最高の雑談力

【著者名】岡本 純子

【出版社】東洋経済新報社

【出版日】2022/6/24

【項数】270ページ

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