【書評】メンタリストDaiGo流・説得力のある人になる読書術!伝わる説明の3ステップ

実用書

「話が伝わらない」「説明が苦手」と悩んだことはありませんか?

そんな方におすすめなのが、ニコ生やYouTubeで有名なメンタリストDaiGo氏の『知識を操る超読書術』です。

本書では、知識を効果的に吸収し、相手を納得させる説明力を磨くための読書法が紹介されています。

特に、説得力を高めるSPICEの法則や、専門用語(テクニカルターム)科学的根拠(エビデンス)を効果的に活用することで、より相手に伝わりやすい話し方が身につきます。

さらに、本書自体も専門用語や出典、データを紹介しながら書かれており、論理的で納得しやすい構成になっています。

本記事では、「説明力」「説得力」を強化するためのポイントを詳しく紹介していきます。

どんな人におすすめ?
  • 上手く説明できない
  • 説得力を補強したい
  • 本の内容を記憶に定着させる方法を知りたい
  • 話のネタを広げたい

本の内容

『知識を操る超読書術』は、知識をただインプットするのではなく、「使いこなす」ための読書法を紹介する一冊です。

本書は大きく3つのパートで構成されています。

まず、「読書は準備が7割」 という考え方をもとに、読む前の準備が理解度を大きく左右することを解説しています。

次に、「理解力と記憶力を高める5つの効果的な読書法」 を紹介。ここでは、世界中の研究者の論文データに基づいた具体的なテクニックが説明されており、知識を定着させるための方法が学べます。

そして最後に、「説明力・説得力を上げるアウトプット法」 として、SPICEの法則やエビデンスの活用、テクニカルタームの効果的な使い方など、実践的なスキルが解説されています。

このように、本書は「読む力」だけでなく、「伝える力」を強化するためのノウハウが詰まった一冊です。

著者情報

著者はメンタリストDaiGoさん。

以下引用

慶応義塾大学理工学部物理情報工学部卒業。人の心をつくることに興味を持ち、人工知能記憶材料系マテリアルを研究。英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとして数百のテレビ番組に出演。

その後、活動をビジネスおよびアカデミックな方向へと転換し、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家、大学教授として活躍中。日々インプットした膨大な情報・スキルを独自の勉強法で体得し、驚異的な成果を上げ続けている。

著書は累計330万部。『自分を操る超集中力』『人を操る禁断の文章術』(ともにかんき出版)、『週40時間の自由を作る超時間術』(実務教育出版)ほかヒット作多数。

オフィシャルサイト

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(メンタリストDaiGo.『知識を操る超読書術』かんき出版より)

説得力のある説明3ステップ

①SPICEを活用した説得の公式を使う

オックスフォード大学教授の心理学者ケヴィン・ダットン博士が「人をその気にさせる説得の公式」としてまとめたものです。

その公式は、次の5つの要素で成り立っています。

(メンタリストDaiGo.『知識を操る超読書術』かんき出版より)
  • S (Simplify / 単純化):複雑な情報をわかりやすく伝える
  • P (Perceived Self-Interest / 私的利益間):相手に「自分にとって得がある」と思わせる
  • I (Incongruity / 意外性):予想外の情報を入れ、興味を引く
  • C (Confidence / 自信):堂々と話すことで、説得力を高める
  • E (Empathy / 共感):相手の気持ちに寄り添い、理解を示す

相手を納得させるためには、単に情報を伝えるだけでは不十分です。SPICEの公式を意識しながら話すことで、説得力が増します。

私も会話の中で読んだ本の内容を話題にすることがありますが、つい知識をひけらかしたり、自分本位なアウトプットになっていないか不安になることがあります。

そこで、SPICEの法則を意識し、相手の視点に立って考えることが大切だと感じます。短く分かりやすい言葉を選び、自信を持って話すことで伝わりやすくなり、さらに専門的な情報も適切に取り入れることで説得力を高めることができます。

SPICEを実践することで、より相手に響く説明ができるようになり、会話の質も向上するはずです。

② テクニカルタームを適切に使う

相手を納得させるには、単に情報を伝えるだけでなく、相手の関心を引き、理解しやすい形で説明することが重要です。特に、専門用語(テクニカルターム)を効果的に使うことで、相手の興味を引きつけ、説得力を高めることができます。

ここでは、さっそくポイント①説得の公式「SPICE(1.単純化 2.私的利益感 3.意外性 4.自信 5.共感)」を活用したいと思います。

例えとして、本書で紹介されている「シャーデンフロイデ」という人間心理を用いて解説させてもらいます。

・1.単純化(Simplify):結論を先に伝え、テクニカルタームを効果的に導入する

相手の理解を助けるために、まず「何の話なのか」を明確に伝えることが大切です。

例えば、次のように話すとどうでしょうか?
「ネットで炎上が頻発するのは、人間のある心理的傾向が関係しているらしいよ。」

ここで、「え、どんな心理?」と相手が興味を持つ状態を作ります。
このタイミングで、テクニカルターム 「シャーデンフロイデ」 を導入すると、自然に相手の関心を引くことができます。

・2.私的利益感(Perceived Self-Interest):相手にとってのメリットを示す

人は、自分にとって有益な情報に対して関心を持ちやすいものです。「他人の炎上を楽しむ心理を理解すれば、無駄なストレスを減らし、冷静な判断ができるようになる」「他人を下に見て安心している間に成長は止まっている」と伝えることで、相手が「この話を聞くことで自分にどんなメリットがあるのか?」を明確にできます。

3.意外性(Incongruity):テクニカルタームを使うことで、説明に深みを持たせる

意外な事実に相手の注意が向いているうちに説得してしまうテクニック。

「シャーデンフロイデとは、ドイツ語で『他人の不幸を喜ぶ心理』を指します。これは『加害の喜び』とも訳され、他人の失敗を見て自分の立場が優位に感じられる心理現象です。」

このように、テクニカルタームを加えるだけで、単なる感覚的な話ではなく、理論的説得力のある説明に変わり相手の関心は高まります。

4.自信(Confidence):テクニカルタームを使うことで、権威性を持たせる

専門用語を適切に使うと、説明に権威性 を持たせることができます。

例えば、次のように話せば、より説得力が増します。
「心理学の研究では、シャーデンフロイデの傾向が強い人ほど、長期的に見ると社会から孤立しやすいことが分かっています。」

「心理学の研究」「研究データによると」といった表現を加えることで、自信を持って話している印象を与え、信頼を得やすくなります。

5.共感(Empathy):テクニカルタームを、相手がイメージしやすいように説明する

専門用語はそのまま使うだけではなく、イメージしやすい比喩例え話とセットで説明する と、さらに効果的です。

「シャーデンフロイデの心理は、まるで自分の周りの地面に穴を掘っているようなものです。最初は少し高くなったように感じても、気づけば自分の立ち位置が不安定になり、身動きが取れなくなります。」

このように、具体的なイメージを使って伝えることで、専門用語が単なる難しい言葉ではなく、実生活にも結びつく概念であることが伝わります。

こうした工夫を意識することで、専門用語を「相手に響く言葉」として活用し、説得力のある説明ができるようになります。

「テクニカルタームは、相手の理解を助けるための強力なツールである。」
この意識を持って、ぜひ活用してみてください。

③ エビデンスを活用して説明する

「なんとなくそう思う」や「ネットで流れていた」ではなく、科学的な根拠(エビデンス) を示すことで、説明の信頼性が大幅に向上します。

たとえば、「この方法はハーバード大学の研究によると○○%の効果がある」 と伝えれば、根拠のない意見よりも圧倒的に説得力が増します。

ポイント②で紹介したように、テクニカルタームを適切に使うことで説得力は高まります。しかし、「人間にはシャーデンフロイデという心理があるので気をつけて」と個人が語っても、それはあくまで一つの意見にすぎません。

ここで、「○○大学の研究では~」「○○という著名人によると~」といったデータ出典を加えることで、話の信頼性を強固なものにできます。

本書では、エビデンスを活用する重要性が強調されており、DaiGo氏もこの手法を巧みに使いこなしています。説明の補強部分にも注目すると、より参考になるでしょう。

まとめ

本書のエッセンスを活用すれば、誰でも 「相手に伝わる話し方」 を身につけることができます。

SPICEを活用:単純化・私的利益感・意外性・自信・共感を意識する
テクニカルタームを使う:専門用語を適切に活用し、説得力を高める
エビデンスで裏付ける:科学的な根拠やデータを用いて信頼性を強化

知識をただ蓄えるのではなく、「伝わる形でアウトプットする力」 を鍛えられるのが本書の魅力です。

また、本書では 読書の準備・効果的な読み方・おすすめの本 なども詳しく解説されています。さらに コラムとして運動や睡眠と読書の関係 など、読書を深めるためのアプローチも紹介されています。

「説明力を鍛えたい」「読書をもっと活かしたい」 という方にとって、本書は 満足度の高い一冊 となるでしょう。

書籍情報

【書籍名】知識を操る超読書術 

【著者名】メンタリストDaiGo

【出版社】かんき出版

【出版日】2019/11/20

【項数】240ページ

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